~美肌へ導くQ&A~【顔汗対策は、夏本番前が効果的!】
Vol.23 顔汗対策は、夏本番前が効果的!
顔汗対策/多汗症/汗の悩み
Q1 なぜ顔に大量の汗をかくのでしょうか?
体温調節のために汗をかくのは自然なことですが、その範囲を超えて大量の汗をかくことにより生活に支障をきたしたり、精神的に苦痛を感じたりする方がいらっしゃいます。若いころから顔や脇、手のひら、足の裏などに左右対称に汗をかくのは限局性局所多汗症という病気の可能性があります。
大人になってから汗をかくようになった場合や、寝汗をかく方は、甲状腺機能亢進症や感染症など他の病気が隠れている可能性がありますので、血液検査などで判断する必要があります。また、飲んでいる薬や、更年期障害が関連している可能性もありますので総合的に診断する必要があります。
Q2 顔汗にはどんな治療がありますか?
顔汗がひどいと化粧崩れ、緊張しているように見られる、周囲の目が気になる…困りますね。保険診療では抗コリン作用のある内服薬と複数の漢方薬があります。
当院では体質などをお伺いしたうえで最適な内服薬を処方します。また保険外治療になりますが、塩化アルミニウムサリチル酸ゲルという塗り薬もあります。ボツリヌストキシン療法もありますので、次に詳しく説明します。

Q3 顔汗治療のボトックスも気になります
ボツリヌストキシンを生え際に注射すると、汗腺へ分布する交感神経の末端から放出されるアセチルコリンの働きをブロックし、汗の分泌をしっかり抑える作用があります。
生え際に沿って額に打っていくことが多いですが、側頭部や鼻に打つこともできますので、どこに汗をかきやすいかを教えていただいて注入部位を決めましょう。


Q4 治療はいつ頃から開始すれば良いのでしょうか?

ボトックスを注射する場合、個人差はありますが、一度の注射で約4~6カ月効果が期待できます。汗をかき始める夏本番前に打てば、暑さが和らぐ秋頃まで快適に過ごせるのではないでしょうか。
ただし、日常生活で常に不便を感じている方は、季節に関係なく治療を始めてもよいと思います。顔の汗は人目につきやすいため、「また汗をかくかも」と考えることでさらに悪化するという悪循環に陥ったり、人と接することを避けてしまうなど精神的な影響もかなりあります。
治療を受けることで多くの場合、症状をコントロールできるようになります。早めの受診、治療でストレスフリーな夏にしましょう。